公益財団法人実験動物中央研究所は、「最先端実験動物の開発による医療分野の研究開発への貢献」に関し、第3回日本医療研究開発大賞にて健康・医療戦略担当大臣賞を受賞しました。
2020年1月10日に首相官邸で行われた表彰式で、平 将明 健康・医療戦略担当副大臣から表彰状および盾が授与されました。
日本医療研究開発大賞は、医療分野の研究開発の推進に多大な貢献をした事例に関して、功績を称えることにより、国民の関心と理解を深めるとともに、研究者等のインセンティブを高めるための賞で、
「健康・医療戦略担当大臣賞」は、「特に顕著な功績が認められる事例(1件)」に贈られるものです。
首相官邸にて他の受賞者らと記念撮影
安倍総理大臣との記念撮影
記念盾を授与される野村理事長
受賞内容 | 第3回 日本医療研究開発大賞 健康・医療戦略担当大臣賞 |
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受賞者 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
功績 | 公益財団法人実験動物中央研究所(以下、「実中研」という。)は、1952年の創設以来、実験動物の飼育技術の確立、動物の品質管理研究を行い、日本の実験動物学の発展に大きく寄与した。 また、臨床と基礎を結ぶトランスレーショナル研究のための動物実験系の開発と提供を行い、インビボ実験医学という科学領域を確立した。 |
概要 | 実中研は、設立後1995年までの約40年間は実験動物の維持生産法、微生物・遺伝的な品質管理法の確立などの基礎研究を行い、無菌動物の維持、生産の技術は現在世界で注目される腸内細菌研究に使われる基盤技術となっている。
また、免疫不全ヌードマウスの量産と同時に、大学病院との共同研究として、がん患者より多数のPDXモデルを作出し、日本のがん研究に貢献した。 その後、1995年から約25年間にわたっては、最先端実験動物の開発と実用化に向けて取り組んできており、例えば、 ポリオ生ワクチンの神経毒力テスト用にヒトとサルにしか存在しないポリオウイルス受容体遺伝子をマウス染色体に組み込んだポリオマウスをWHOなどと共同開発し実用化した。 また、実中研が開発したrasH2マウスを用いることによって、医薬品開発の最終段階で実施されるがん原性試験を通常の2年間から6ヶ月に短縮することが可能となった。 免疫不全NOGマウスを開発し、ヒト化マウスという新しい動物実験系を創始した。 |
実中研の創始者である故野村達次初代所長によって描かれた実中研の理念と歴史。 図は氷山をイメージし、実中研が現在、世に提供する独創的な動物実験系は、約40年間の水面下での営々とした努力で培われた実験動物の基盤技術によるものであることを示している。
この度私ども公益財団法人実験動物中央研究所は第3回日本医療研究開発大賞の健康・医療戦略担当大臣賞を受賞いたしました。長年にわたり私どもの活動にご支援・ご協力を頂いております関係者の皆様に心より御礼を申し上げます。今回の受賞は1952年の創設以来の弊所の活動を包括し、実験動物学を通して医療の発展に寄与した功績に対して与えられたもので、所員全員で受賞したものと大変嬉しく思っております。 今後とも引き続き ご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
理事長 野村龍太
表彰状
記念盾
出典:公益財団法人実験動物中央研究所
※2024年4月1日をもちまして「公益財団法人実験動物中央研究所」から「公益財団法人実中研」に法人名を変更いたしました。
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